トレッドミルの斜度と速度の関係を徹底解説!サブフォー・サブスリー向けおすすめ練習法も紹介

トレッドミルの斜度と速度の関係を徹底解説!サブフォー・サブスリー向けおすすめ練習法も紹介
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トレッドミル(ランニングマシン)は、天候に左右されず、一定のペースで走れる便利なツールですが、ロードと同じ感覚で走るには斜度の設定が重要です。特に斜度を上げると、実際のスピードが速くなったのと同じ負荷がかかるため、効果的なトレーニングが可能になります。

本記事では、
トレッドミルの斜度と速度の関係
斜度1%、3%、5%ではどれくらいペースが変わるのか
1時間走るなら、どのくらい斜度を高くするべきか
サブフォー・サブスリー目標別おすすめトレーニング法
を詳しく解説します!


トレッドミルの斜度と速度の関係

一般的に、トレッドミルは斜度0%だとロードより楽に走れてしまうと言われています。これは、屋外では風の抵抗地面の微妙な起伏があるため、完全な平坦路はほぼ存在しないからです。

そのため、トレッドミルでロードと同じ負荷を再現するには、斜度1%にするのが基本とされています。

では、斜度を上げるとどれくらい速くなったのと同じ負荷になるのか? を見ていきましょう。

斜度別のキロ換算時間

斜度を上げると、実際にはスピードを速めたのと同じようなエネルギー消費になります。

斜度 (%)実際の負荷換算(キロ換算時間の短縮)
0%実際よりも少し楽(風の抵抗なし)
1%屋外の平坦路とほぼ同じ
3%約 -10~15秒/km
5%約 -25~30秒/km

例えば、キロ4:00(時速15km)でトレッドミルを走った場合:

  • 斜度3%実際の負荷はキロ3:50〜3:45相当
  • 斜度5%実際の負荷はキロ3:35〜3:30相当

逆に言えば、斜度0%のままだと、ロードよりも楽になってしまい、実戦に適応しにくいということです。


1時間走るなら、どれくらい斜度を高くするべきか?

トレッドミルで1時間走る際、一定の斜度を維持するよりも、斜度を変化させる方がより実戦的です。

おすすめの斜度設定(60分ラン)

時間斜度 (%)目的
0~10分0~1%ウォームアップ(ロードと同じ感覚)
10~30分2~3%本番を想定した負荷をかける
30~45分3~5%強度を上げてスピード強化
45~55分1~2%ペース維持トレーニング
55~60分0%クールダウン

このように斜度を変化させながら走ることで、効率的な負荷調整が可能になります。
特に、30~45分間の「斜度3~5%ゾーン」を活用すると、実際のロードでのスピードアップにつながります!


サブフォー・サブスリー目標別おすすめ練習法

トレッドミルを活用して、サブフォー(4時間切り)、サブスリー(3時間切り)を目指す練習を紹介します。

サブフォー(フルマラソン 3時間59分以内)向け

目標ペース:キロ5:40(時速10.6km)

  • 週2回ペース走(斜度1~2%)
    • 10~15kmをキロ5:40で
  • 週1回ロング走
    • 斜度1~3%で20~30km
  • 坂道インターバル
    • 斜度5%で500m × 5本(つなぎは斜度1%)

サブスリー(フルマラソン 2時間59分以内)向け

目標ペース:キロ4:15(時速14.1km)

  • 週2回ペース走(斜度1~2%)
    • 15~20kmをキロ4:15で
  • 週1回ロング走
    • 斜度1~3%で30km
  • 坂道インターバル
    • 斜度5%で1km × 5本(つなぎは斜度1%)

サブスリーを目指すなら、トレッドミルでのスピード練習も重要
例えば、斜度1%でキロ3:45(時速16km)で5km走ることで、スピード耐性をつけるのも有効です。


まとめ

トレッドミルは、斜度を適切に設定することで、ロードと同等かそれ以上の負荷をかけることができます。
特に、マラソンのサブフォー・サブスリーを目指すなら、斜度を活用したトレーニングが効果的

斜度1%で屋外の平坦路と同じ負荷
斜度3%で-10~15秒/km、斜度5%で-25~30秒/kmの負荷減少(速くなる)
1時間のトレッドミル走では、途中で斜度3~5%の時間を作ると効果的
目標別にペース走・ロング走・坂道インターバルを組み合わせると効果的

トレッドミルはただの補助ツールではなく、使い方次第でスピード強化・坂道対策・持久力向上に活かせる強力な武器になります。
これらを活用して、自己ベスト更新を目指しましょう!